名古屋ー金沢 270km さくら道 完走記   

 

第一ステージ  99.4.30  

4月30日の朝7時に名古屋を出発してから、約30時間一睡もせず、154.7km走り続けましたが、荘川桜で左足首関節に故障が発生し、無念のリタイアとなりました。しかし、本番までに、やるべき練習は十分やり、またレースでも悔いのない走りを続けることができたので、自分としては大満足のさくら道でした。このあと7月の夏休みに、第二ステージとして、荘川桜から金沢まで約120kmを走り、'99さくら道を完結する予定です。

それにしても今回のさくら道ほど心に残るレースはありませんでした。まずは、半端ではない270kmという超長距離であり、全く今まで経験したことのない過酷なレースでした。
名古屋、岐阜市内は暑く、夜に走る白鳥、ひるがの高原では1度近くの寒さに悩みました。コースは急坂あり、トンネルあり、交通量の激しい国道ありで、まさにサバイバルレースにふさわしい厳しいコース環境でした。

それでも200人のランナーのうち、93人が時間内完走を果たし、約20名以上が時間外完走を目指し、走ったということでした。5/2夕方6時ごろ第二ステージに備え、兼六園の佐藤桜あたりをチェックしていたとき、まだ走っている二人のランナーに会いました。恐らく60時間ほどでゴールを果たしたことでしょう。日頃パソコン通信で知り合った、偉大なウルトラランナー直接会うこともでき、話することができたのも大きな喜びでした。6回連続完走者の方々や72歳で完走を果たした渡辺実さんたちの素晴らしにはただただ驚くばかりです。

今年のさくら道では転倒して怪我したランナーが大変多かったことに驚きました。暗くて段差につまずいた、走りながら眠ったためころんだ、ビールを飲んだあと、転んだ、自転車にぶつかったなど原因はさまざまですが、来年のさくら道では気をつけたいものです。
また、レースに必要な装備(食料、水、防寒具、雨具、ライト、着替えなど)全てを背負って走るのですが、初めての参加のためどうしても余分な荷物も多くなり3kgを越えていました。しかし、荷物は2kg以下に抑えないと完走は無理ではないかと感じました。

これまでフルマラソン57回の完走、100kmマラソン10回の完走を果たしていますが、途中リタイアはゼロでした。しかし、今回は初めて棄権でしたが、納得の棄権でした。
6月のしまなみ海道100kmや奈良万葉の里周遊100kmマラニックを目指し、体調の回復に努め、次回のレースの完走を目指します。   

・名古屋より155キロ走り来て、今が盛りの、荘川桜

・蛭が野の取りつき地点で迎えたる、二日目の朝、今日も走らん

・真夜中に捜し求める顕彰碑、我を迎える呼びかけ人

・いざ行かん、号砲一発鳴り響く、270キロさくら道今スタート

・鳩が湯の停留場で見送りて、我も行きたしルネス金沢

・五箇山の急な登りをバスで行き、来年こそは自力で走らん

 

  

  

    

  

  

 

 

第二ステージ  99.7.30

 

みなさんが夜叉ヶ池を走っている頃、私もさくら道の第二ステージを走っていました。4月のレースでは、左足首の故障のため、154.7kmの荘川桜で無念のリタイアとなりましたので、今回は荘川桜から金沢までの残り120kmを一人で走りました。

荘川桜までは、竹鼻線ー美濃町線-長良川鉄道ーバスを乗り継いで行きました。そして、暑い中、金沢を目指して走り出しましたが、暑いこと、苦しいこと、つらいこと、距離の長いこと・・・・好きで走っているとは言え、途中では苦しさのため、何でこんなつらいことをしているのだろうと、後悔さえしたくらいです。

白川郷合掌集落のところで山菜そばを食べました。ここには五箇山豆腐があるそうですが、気が付きませんでしたが、見つけていたらきっと食べていたでしょう。冷たい豆腐に醤油を掛けて食べると生きかえります。

五箇山トンネルなどトンネルの中は天国のように感じました。完走者の方の手記を読むと五箇山トンネルは長くてつらいと書いてあり、その覚悟はしていたのですが、今回は外が暑かったので、トンネルの中で元気を取り戻しました。側道も乾いていて走りやすい状態でした。トンネルの中は、涼しくて、風もありここだけは元気になりました。そしてトンネルを出るとまた、グロッキーになります。

熊出没注意!の看板のあるところだけ、少しスピードが上がりました。城端で食べた冷やしソーメンで生き返りましたが、長くは持ちませんでした。富山石川県境を過ぎてからも長く、正直なところ、このコースを一回で完走できるランナーは何とすごい人たちだなと思いました。

全身消耗しきってルネス金沢へ、やっとのこと、19時間35分で到着しました。4月本番での29時間26分と併せて、合計49時間01分で名古屋ー金沢を自分の足で辿り、私の'99さくら道の完結となりました。しばらくは、走ることも、何もする気力がありません。さくら道のコースのものすごさを改めて、実感しました。当分はリハビリとなりそうです。

 

 

  

  

 

 

 

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